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忘年会・納会の費用の非課税の考え方
年末が近づくと、忘年会や納会、年末パーティーを企画する会社も多くなります。 その際によく聞かれるのが、「会社が費用を出したら、従業員に税金はかかるの?」「ビンゴの景品はどう扱うの?」という疑問です。 実は、忘年会そのものの費用と、イベント内で配る景品とでは、所得税の扱いが大きく異なります。 さらに、対象が「全社員」か「役員のみ」かによっても、結論は変わります。 この記事では、忘年会・納会に関する所得税の考え方を体系的に整理します。 (参考)国税庁HP:(課税しない経済的利益……使用者が負担するレクリエーションの費用) 【記事の要約】 ・全社員対象の忘年会費用は、原則として給与課税されない ・ビンゴ大会などの景品は、原則「一時所得」として課税対象 ・役員のみを対象とした行事は、原則として課税リスクが高い 【忘年会・納会の費用は原則「非課税」】 会社が負担する忘年会や納会の費用(飲食費・会場費など)は、 「従業員の親睦を図り、士気を高める目的で、社会通念上一般的に行われる社内レクリエーション行事」 に該当する場合、参加した従業員に対して給与課税しなく
2025年12月22日読了時間: 3分
フードバンクへの食品寄附は損金になる?寄附金・廃棄損・広告宣伝費の違いを整理
物価高や社会的支援ニーズの高まりを背景に、企業による「フードバンク」への食品提供が注目されています。 一方で、実務上の疑問として「この食品提供は寄附金になるのか、それとも損金として処理できるのか」という税務上の取扱いです。 本記事では、国税庁質疑応答事例をもとに、 フードバンクへの食品提供について ・寄附金になるケース ・廃棄損として損金算入できるケース ・広告宣伝費として処理できるケース を整理し、中小企業・食品関連事業者が実務で判断する際のポイントをまとめます。 (参考)国税庁HP:フードバンクへ食品を提供した場合の取扱い 【記事の要約】 ・フードバンクへの食品提供は原則「寄附金」扱い ・一定の要件を満たせば「廃棄損」として全額損金算入が可能 ・広告目的であれば「広告宣伝費」として処理できる場合もある 【原則:フードバンクへの食品提供は「寄附金」】 法人が、事業に直接関係のない者に対して、金銭や物品などの資産や経済的利益を無償で提供した場合、原則として「寄附金」に該当します(法人税法37条) 食品をフードバンクへ無償提供する行為も、基本的には
2025年12月15日読了時間: 4分
高齢者の金融所得が医療保険料に反映へ 配当・利子のみ対象
【ニュース概要】 (出典:日本経済新聞 朝刊 2025/11/19) 政府は、高齢者の金融所得(株式配当・利子など)を医療保険料の算定に反映する制度を導入する方針を固めた。これまで確定申告をしなければ金融所得が保険料計算に入らず、保険料や窓口負担が軽くなる“未申告優遇”が問題となっていた。 制度は 2020年代後半に開始予定で、まずは75歳以上の後期高齢者医療制度に適用される見込み。 【このニュースが何を意味するのか】 今回の制度改正は、簡単に言うと、 「金融資産を多く持っている高齢者に、相応の医療保険料を負担してもらう」 という方向への大きな見直しです。 背景には以下の事情があると考えられます。 ─ポイント① 不公平是正 現在の制度では、株式配当や利子が多くても確定申告をしなければ保険料に反映されないため、 ・金融資産が多い高齢者ほど保険料が安い ・損益通算などで申告している人は保険料が高くなる という現象が起きていました。 厚労省によると、 金融所得の約9割が保険料算定に反映されていない とされています。 ─ポイント② 現役世代の負担が限界.
2025年11月27日読了時間: 4分
離婚と税金|財産分与・マイホーム・譲渡所得をめぐる“知らないと損する”ポイントを整理
離婚は法律・手続きだけでなく「税金」も大きく影響します。 特に自宅(持ち家)を財産分与する場合、 名義変更だけで「譲渡所得」が生じ、予想外の税負担 が発生するケースがあります 。 本記事では、日経電子版(2025年11月23日)「離婚と税 財産分与、自宅の値上がりで思わぬ課税も」の内容をもとに、離婚と税金の実務ポイントを体系的にまとめます。 中小企業経営者・個人事業主・資産形成中の方にとっても重要な論点が多いため、判断の参考にご活用ください。 (参考) ・国税庁:No.4414 離婚して財産をもらったとき ・国税庁:No.3114 離婚して土地建物などを渡したとき ・国税庁:No.3302 マイホームを売ったときの特例 【本文】 【1】離婚時の財産分与に贈与税はかかる? 離婚に伴う財産分与は、原則として 「贈与税の対象外」 です。 これは、夫婦の協力によって形成された財産を清算する性質のためです 。 ただし注意点があります。 ──ポイント ・分与割合の目安は「1/2ずつ」 ・ただし寄与度など事情を考慮 ・“多すぎる分与”は贈与税課税の対象となる可
2025年11月27日読了時間: 4分
遺産全体がマイナスでも相続税がかかる?知らないと危ない“債務控除の落とし穴”
【ニュース概要】 出典:日本経済新聞「マイナスの相続で『申告不要』のはずが、まさかの税負担2500万円」(2025/11/22) 東京都内の一等地に商業ビルを持つ父が亡くなり、相続人は子ども3人。時価10億円(相続税評価額4億円)のビルには7億円のローンが残っており、遺産全体で見ると“マイナスの相続”。家族は「相続税の申告不要」と思い込んでいたものの、後日、長女・次女に約2,500万円の税負担が発生しました。 原因は、 債務控除は債務を引き継いだ相続人にしか使えない という相続税の基本ルール。「遺産全体がマイナス=相続税ゼロ」ではなく、 相続人ごとに課税価格を計算する という点を誤解していたことが問題でした。 この記事は、不動産・借入を含む相続で起こりやすい重大な誤解を具体例として伝えています。 (参考)国税庁HP:No.4152 相続税の計算 相続税は「相続人ごとに計算する」仕組み 相続税計算は、 被相続人全体の財産をまとめて計算するのではなく、相続人ごとに別々に計算します。 記事のケースでは、遺産分割は次のとおりでした。 長男:商業ビル4億円
2025年11月23日読了時間: 4分
不動産特定共同事業の分配金 ― 「任意組合」と「匿名組合」で税金が変わる!
最近、「 少額から不動産に投資できるサービス が増えています。 こうした仕組みは「不動産特定共同事業(不特事業)」と呼ばれますが、実は 契約の形によって、投資家の税金の扱いが大きく変わる ことをご存じですか? 今回は、不特事業の2つの契約形態──「任意組合」と「匿名組合」──の違いと、税金への影響をわかりやすく解説します。 要約 不特事業は、不動産をみんなで出資して運用・分配する仕組み。 契約の形によって「不動産所得」か「雑所得」になる。 節税を考えるなら、契約内容の確認がとても大切。 本文 不動産特定共同事業とは 不特事業とは、複数の投資家が出資し、その資金で事業者(不特事業者)が不動産を取得・運用し、賃貸収入や売却益を分配する仕組みです。 少額から始められる点が人気で、最近はクラウド型の投資サービスも増えています。 しかし、「どのような契約を結ぶか」によって、税金の種類が変わります。 任意組合契約型とは 任意組合契約型では、 投資家が共同で不動産を所有・運用する イメージです。 実際に不動産を保有しているのは投資家たち(組合員)で、賃貸収益も
2025年11月6日読了時間: 3分
東京高裁が判断「保険外交員にも個人事業税」
ニュース概要 (出典: 東京高等裁判所 2025年10月02日(令和7年(行コ)第105号) ) 2025年10月2日、東京高等裁判所は、 保険外交員が受け取る報酬に対して個人事業税を課すことができる と判断しました。 原告となった保険外交員19名が東京都の課税処分の取消しを求めていましたが、東京地裁に続いて高裁でも敗訴。 つまり、「外交員の仕事は地方税法上の“代理業”にあたるため、個人事業税の対象になる」という結論です。 判決は今後、 フリーランスや業務委託契約で働く人たちにも影響 する可能性があります。 1. そもそも「個人事業税」とは? 個人事業税は、 事業を行っている個人 に課される地方税です。 たとえば、美容院、飲食店、運送業、設計事務所など、「事業を営んでいる」と認められる場合に課税されます。 税率は事業の種類によって異なり、多くの場合、 利益の5%程度 が目安です。 一方で、「給与所得者(会社員など)」は個人事業税の対象外です。つまり、働き方が“事業主なのか・従業員なのか”で税金の扱いが変わるわけです。 2. 今回の争点:「代理業」
2025年11月6日読了時間: 4分
台風被害を受けたときの所得税の軽減措置とは?【雑損控除と災害減免法の違い】
近年、地球温暖化の影響で台風の大型化・頻発化が進んでいます。 特に2025年も秋にかけて勢力の強い台風の上陸が懸念されています。 もし自宅や家財が被害を受けた場合、経済的な損失だけでなく、税金の負担も心配になります。 そんなときに活用できるのが、所得税法による「雑損控除」と、災害減免法による「所得税の軽減・免除」です。 この記事では、両制度の仕組みや選択のポイントをわかりやすく解説します。 記事の要約 台風など自然災害で自宅や家財が被害を受けた場合、「雑損控除」か「災害減免法」による軽減が可能。 所得や被害の程度によって、どちらを選ぶかで減税効果が異なる。 国税庁の確定申告書等作成コーナーで、有利な方を自動判定できる。 台風などの災害時に受けられる2つの税の軽減制度 自然災害で住宅や家財が損害を受けた場合、所得税法または災害減免法に基づく軽減措置を利用できます。 両者の概要と違いを整理してみましょう。 所得税法による「雑損控除」とは 生活に通常必要な資産(住宅・家財など)が台風などの災害により損害を受けた場合、次のいずれか多い金額を所得から控除で
2025年11月3日読了時間: 4分
社内コンテストの賞品は課税対象?非課税所得との違いをわかりやすく解説
社内活性化の一環として、社員から新しい企画や改善提案を募る「社内コンテスト」を行う企業が増えています。 優秀な提案に賞金や賞品を贈るのは自然な流れですが、実はこの「賞品」には 所得税の課税 が発生するケースが多いのをご存じでしょうか? この記事では、創業記念品や永年勤続表彰との違いを踏まえ、 社内コンテストでの課税関係 を整理します。 (参考) ・国税庁HP:No.2591 創業記念品や永年勤続表彰記念品の支給をしたとき ・国税庁HP:所基通23~35共-1 使用人等の発明等に係る報償金等 記事要約 社内コンテストで支給する賞金・賞品は原則「課税対象」 創業記念品や永年勤続表彰などの記念品は一定要件を満たせば「非課税」 コンテストの内容によっては「給与所得」か「一時所得」に分かれる 社内コンテストの賞品はなぜ課税されるのか 会社が従業員に与える経済的利益は、原則として課税対象です。 ただし、例外的に「創業記念品」や「永年勤続表彰」のように 社会通念上相当とされる記念品 については、一定要件を満たせば非課税とされています。 一方で、...
2025年10月28日読了時間: 4分
社員旅行、参加率50%未満でも「給与課税なし」になるケースとは?
―国税庁が示した新たな判断基準と実務対応のポイント― 記事要約 国税庁は、社員旅行の参加割合が50%未満でも「給与課税の対象外」とできる場合を明示。 参加率だけでなく、旅行の目的・内容・費用負担などを「総合的に勘案」して判断する必要。 実務上は、福利厚生規程や企画目的の明確化、費用の適正配分が重要。 ニュース概要 国税庁は、従来「参加者50%以上」を要件としていた社員旅行の非課税判断について、 参加割合が50%未満でも給与課税の対象外となる場合がある との見解を示しました。 具体例では、参加割合38%・3泊4日・費用総額15万円(会社負担7万円)というケースを挙げ、「社会通念上一般に行われているレクリエーション旅行」であれば非課税とされています。 ただし、これは「38%でOK」という単純な基準ではなく、 旅行内容全体を総合的に判断する必要 があります。 (参考) ・ 国税庁タックスアンサーNo.2603「従業員レクリエーション旅行や研修旅行」 ・ 従業員の参加割合が50%未満である従業員レクリエーション旅行 中小企業経営者・起業家への影響 1.
2025年10月23日読了時間: 4分
外国法人と交わす契約書の「作成場所」に注意 ― 印紙税の課税を回避するための実務ポイント
記事要約 日本国内で作成された契約書は印紙税の課税対象となるが、国外で作成された場合は非課税。 外国法人と契約を交わす際には、「どこで作成されたか」を証明できる記録を残すことが重要。 郵送記録やメールの保存、契約書への「作成場所」明記が有効な対策。 ニュース概要 (出典:税務通信 第3866号(2025年9月8日)) 税務通信の記事によると、外国法人と契約書を交わす際に「作成場所」が日本国内か国外かで、印紙税の課税有無が大きく異なる点が改めて指摘されています。 印紙税法は日本の国内法であり、国内で作成された文書にのみ適用されるため、国外で作成された契約書は課税対象外です。 しかし、契約書の調印日や送受信の流れだけでは「国外で作成された」と証明することは難しく、税務調査時に問題になるケースもあります。 印紙税の基本と「作成場所」の考え方 印紙税は、一定の「課税文書」が日本国内で作成された場合に課される税金です。 例えば、日本法人が外国法人と取引契約を結ぶ際に、次のような流れで契約書を交わすことが多く見られます。 日本法人が契約書を2通作成し、署名・
2025年10月16日読了時間: 3分
令和8年から「二重扶養」問題に本格対応へ
扶養控除の重複適用を防ぐための新システム導入 記事要約 ・令和8年(2026年)から、自治体間で扶養情報を共有する新システムが導入。 ・住民税側での「二重扶養」チェックが強化され、国税(所得税)にも情報が共有される。 ・年末調整や確定申告での扶養控除の誤りが、後日自動的に是正される可能性が高まる。 ニュース概要 (出典:税務通信 第3864号 2025年8月25日) これまで、別々の市町村に居住する家族が同じ親族を「扶養親族」として申告しても、自治体同士が情報を共有できず、扶養控除の重複(いわゆる「二重扶養」)が見抜けないケースが多くありました。 たとえば、A市に住む兄とC市に住む妹が、それぞれB市在住の母親を扶養親族として申告した場合、自治体間で連携がなければ重複が判明しませんでした。 この課題に対応するため、令和8年から新しい情報連携システムが導入されます。 各自治体は中間サーバーに扶養関係情報を登録し、他の自治体と照会することで、 重複扶養を容易に把握できる仕組み が整います。 重複が判明した場合は、どちらの扶養が正しいか確認・是正され、そ
2025年10月16日読了時間: 4分
フリーレントの税務ルールが明確に!2025年度から新しい取扱いに
記事要約 「フリーレント(家賃が一定期間無料)」の法人税処理ルールが新設 2025年(令和7年)4月以降の事業年度から、「賃料総額を期間で割って費用にできる」 中小企業でも、会計処理とそろえて対応できるようになる ニュース概要 (出典:税務通信 第3862号・国税庁...
2025年10月13日読了時間: 3分
国税庁が「全税目」でオンライン調査を開始― 令和7年9月から段階的にデジタル化が本格始動 ―
記事要約 国税庁は2025年9月から、法人・個人を問わずすべての税目で「オンライン調査」を段階的に開始。 メール・Web会議・オンラインストレージを活用し、税務調査の効率化を図る。 納税者にとっても「非対面・効率的な調査対応」が可能となる一方、IT環境整備が課題に。...
2025年10月13日読了時間: 4分
2024年税制改正|暗号資産の「評価方法・みなし譲渡・届出」を実務目線で総ざらい(法人向けやさしいガイド)
会社で暗号資産(仮想通貨)を保有・活用するケースが増えています。 一方で「どう評価する?」「いつ届出?」「区分が変わったら課税は?」と、税務の実務は意外と落とし穴だらけ。 2024年(令和6年)税制改正では、 特定譲渡制限付暗号資産...
2025年9月17日読了時間: 5分
海外出張費用の税務取扱いを解説
近年は中小企業でも海外の取引先や展示会を訪れる機会が増え、従業員や経営者自身が海外出張に出かけるケースが一般的になってきました。 しかし、出張にかかる費用は「全額会社経費」と思われがちですが、税務上は 損金算入できる部分と給与課税となる部分がある ため注意が必要です。...
2025年9月12日読了時間: 3分
年収の壁はどう変わった?最新の所得税・社会保険料改正まとめ
「パートの収入を106万円に抑えている」 「子どものアルバイト代を103万円以下に調整している」 ――こうした声をよく耳にします。いわゆる 「年収の壁」 の問題です。 これまで世帯の手取りを守るために、多くの家庭や事業主が就業調整を行ってきました。...
2025年9月9日読了時間: 4分
出張手当は課税される?非課税にするためのルールと実務ポイント
「社員に出張手当を出したいけど、税金はかかるの?」 「旅費規程って作らないとダメ?」 そんな疑問を持つ経営者の方は多いのではないでしょうか。 実は、出張手当は正しいルール(旅費規程)を整えて支給すれば、所得税が非課税扱いになります。...
2025年9月2日読了時間: 3分
初めて従業員を雇うときに必要な会社の手続き・準備
「そろそろ従業員を雇いたい。でも、どんな準備や手続きが必要なのか不安…」 初めての採用では、社会保険や税務署への届出だけでなく、雇用契約書や労務管理の体制整備など、会社として行うべきことが数多くあります。 本記事では 、 会社が対応すべき準備・手続きをまとめ ました。...
2025年8月27日読了時間: 4分
中小企業向け賃上げ促進税制のポイントと実務対応(令和6年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する各事業年度)
「賃上げをしたいけれど、資金繰りや利益の圧迫が心配…」 多くの中小企業経営者が抱えるこの悩みに対し、国は 税制優遇策 で後押しをしています。 それが「中小企業向け賃上げ促進税制」です。 令和6年度の改正により、控除率の大幅拡充や未控除額の繰越し制度が整備され、活用メリットが...
2025年8月27日読了時間: 3分
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