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会計freeeで迷わない!勘定科目の選び方ガイド

  • 執筆者の写真: 智史 長谷川
    智史 長谷川
  • 6月12日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月19日


「この支出、どの勘定科目にすればいいの?」


会計freeeを使っている方なら、一度はそんな悩みに直面したことがあるのではないでしょうか。


勘定科目の選び方は帳簿のわかりやすさ、税務対応、さらには資金管理のしやすさにも影響します。


この記事では、freeeを活用した効率的な勘定科目の選び方と、その実践ポイントをご紹介します。


記事の要約


  • 勘定科目は「継続性」と「わかりやすさ」が基本

  • freeeなら検索・カスタマイズ・入力支援機能が充実

  • 消費税区分や補助タグの設定にも注意が必要



勘定科目選びの基本


勘定科目とは何か?


勘定科目とは、取引内容を分類して帳簿に記録する際の「項目名」です。

たとえば、「文房具を買った」なら「消耗品費」、「電車で出張」なら「旅費交通費」など。

freeeではこれらが選択式で表示されます。


正解は1つじゃない


税務上、勘定科目の名称や分類に厳密な決まりはありません。

しかし「同じ内容の取引には同じ勘定科目を使う」というルールを守ることが重要です。



freeeでよく使う勘定科目と使い方のポイント


勘定科目

主な費目例・具体的な使い方

注意点

売上高

商品やサービスの販売収入

納品済みのものは入金前でも計上が必要

雑収入

補助金、助成金、保険金、事業の本業以外の収入

消費税の課税・非課税区分に注意

仕入高

販売用の商品や材料

在庫があれば、棚卸資産に計上

給与・賃金

従業員の給与、手当、賞与

役員報酬は別科目、源泉徴収処理も必要

外注費

外部スタッフや業務委託先への支払い

実態に応じて「給与」との区別が必要

水道光熱費

事務所・店舗の水道代、電気代、ガス代


旅費交通費

業務での交通費(電車・バス・タクシー)、出張時の宿泊費、コインパーキング代

私用と区別し、証憑保管も徹底

接待交際費

取引先との飲食代、贈答品代、接待費用

私用と区別し、証憑保管も徹底

会議費

取引先やスタッフとの打ち合わせ、会議で使用したレンタルスペース


通信費

電話料金、インターネット回線費用、切手・はがき代

通信機器購入は「消耗品費」または「固定資産」へ

広告宣伝費

Web広告、チラシ・ポスター印刷費、パンフレット制作費

自社紹介や販売促進に関わる支出に限定

消耗品費

文房具、10万円未満のパソコンや備品、事務用品

10万円以上の物品は固定資産計上

修繕費

店舗・設備・機械の修理代

修理内容が資本的支出でないか確認

福利厚生費

従業員の健康診断、慰安旅行、レクリエーション費用

従業員全体が対象であることが原則

地代家賃

事務所・店舗・駐車場の家賃、礼金

敷金・保証金は「資産」

支払利息

借入金の利息、手形割引料

利息分だけで元本は含まないよう注意

損害保険料

火災保険料、自動車保険料


租税公課

固定資産税、印紙税、自動車税

法人税などは経費にならない

荷造運賃

配送費、梱包資材(箱・ガムテープ等)

通販業などで頻出、材料仕入とは区別

雑費

上記いずれにも該当しない少額の事業関連費用

頻繁な利用は分類の見直しを行う

減価償却費

車両・建物・高額備品など固定資産の法定耐用年数に応じた費用

資産計上後、法定耐用年数に基づき計上



実務で使えるfreeeの便利機能


① 取引ナビや検索機能で勘定科目選びをサポート

「勘定科目を検索する」に取引内容を入力すると、freeeが自動で科目を候補表示。ナビゲーションから勘定科目を選択することもできます。


② よく使う科目だけを「入力候補」に設定

不要な勘定科目を非表示にすることで入力ミスや迷いを減らし、作業効率が向上します。


③ 独自の勘定科目を登録可能

業種に応じて「マスタ・口座」→「勘定科目」からオリジナル科目を追加。帳簿表示名や消費税区分も設定できます。


④ 消費税区分の管理

勘定科目に消費税区分(課税、非課税など)が紐づいているので、勘定科目を正しく選択できれば税区分の誤りを防ぐことができます。※ただし、軽減税率8%と10%の選択は要注意


⑤ 「取引先」「品目」「メモタグ」などの補助情報

補助科目の代わりに「タグ」機能で取引をより詳細に記録できます。案件別・部門別管理にも便利です。



よくある質問(Q&A)


Q1. 雑費と消耗品費の違いは?

A1. 消耗品費は明確な物品の購入(例:文房具、PC)で、雑費は分類しづらい少額費用(例:廃棄物処理、コピー代)などです。


Q2. freeeでは補助科目が使えない?

A2. 補助科目の代わりにや「取引先」や「品目」、「メモタグ」などで分類します。複数軸で管理できるのがfreeeの特徴です。


Q3. 勘定科目を毎年変えても大丈夫?

A3. 同じ取引に対して勘定科目を年度ごとに変えると比較が困難になります。一貫性を持たせることが重要です。



まとめ


  • 勘定科目選びに迷ったら、「取引の内容に合った名称」「過去と同じ分類」を意識する

  • freeeには初心者でも迷わず入力できるサポート機能が充実している

  • 勘定科目の使い分けを工夫することで、帳簿の可視性や税務対応もスムーズに


勘定科目の設定は、帳簿管理の「土台」です。


曖昧な分類はのちのち大きな手戻りを生みます。freeeの機能を最大限に活かし、自社に合った運用ルールを整えていきましょう。



試してみよう


  1. 自社で使用している勘定科目が取引内容に合っているか見直してみましょう。また、勘定科目の選択が一貫しているか確認してみましょう。


  2. 「取引先」「品目」「メモタグ」設定について見直してみましょう。



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