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クラウドファンディングで資金調達するメリット・デメリットとは?

  • 執筆者の写真: 智史 長谷川
    智史 長谷川
  • 6 日前
  • 読了時間: 4分

「アイデアはあるけれど資金が足りない」


──そんな課題を抱える起業家や中小企業にとって、近年注目されているのがクラウドファンディングという資金調達手法です。


インターネットを通じて広く支援者を募るこの方法は、単なるお金集めにとどまらず、共感の輪を広げる強力なマーケティング手段にもなります。


しかし一方で、事前準備の大変さやリターン設計の難しさなど、メリットだけではない点も存在します。


本記事では、クラウドファンディングの基本から、3つの代表的な型(購入型・寄附型・株式型)の違い、さらに実際の導入に向けた注意点まで、わかりやすく解説します。



記事の要約


  • クラウドファンディングは「資金調達+マーケティング」が同時にできる強力な手法

  • 主要な種類には「購入型」「寄附型」「株式型」があり、目的や活用方法が異なる

  • メリットとデメリットを理解し、事業やフェーズに合った使い方が成功の鍵



クラウドファンディングとは?


クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、インターネットを通じて不特定多数の人々から少額ずつ資金を募る方法です。


資金調達に銀行融資やベンチャーキャピタルなどがある中で、クラウドファンディングは比較的新しい方法として注目されています。


クラウドファンディングの主な形式

種類

概要

資金提供者への見返り

購入型

商品・サービスの予約販売

モノ・サービス

寄附型

社会的活動の支援

なし(感謝状など)

株式型

企業に対する出資

株式(配当・株価成長)



クラウドファンディングのメリット


資金以外の価値を得られる(マーケティング効果)


  • 共感を集めることでファンが増える:起業初期から応援者を獲得できる

  • 市場調査になる:アイデアや製品への反応を事前に把握できる

  • プロモーション効果:メディアやSNSを通じて注目されるチャンス


調達スピードと自由度


  • 金融機関に比べて審査が柔軟

  • リターン内容や金額設定の自由度が高い


クラウドファンディングのデメリット


準備に時間と労力がかかる


  • プロジェクトページの作成、動画制作、リターン設計など多くの準備が必要

  • 広報活動や支援者とのコミュニケーションに時間を要する


不成立のリスク


  • 目標金額に届かないと資金が受け取れない「All or Nothing」形式が一般的

  • 途中で支援者が離れると信頼を失う可能性も


公開情報のリスク


  • 事業内容やアイデアが事前に公開されることで、模倣リスクも生じる



代表的な3タイプの違いを比較


分類

購入型

寄附型

株式型

支援者の見返り

商品・サービスの提供

基本的に見返りなし(感謝状など)

株式の取得(配当・キャピタルゲイン)

主な目的

商品・サービスのテスト販売

社会貢献、復興支援、文化活動の支援

スタートアップへの投資

活用例

Makuake、CAMPFIREなど

Readyfor、GoodMorningなど

FUNDINNO、Unicornなど

メリット

販売前に顧客の反応が得られる

共感による広い支援が期待できる

多額の資金調達が可能。成長時に追加の資金調達も可能

デメリット

リターン製作・発送コストが発生する

営利活動には不向き。リターンがないため支援者が集まりにくい

株主増加により運営が煩雑に。法的規制や審査が厳しい



活用シーン別のおすすめ比較表


活用シーン

おすすめの型

理由

商品の試作費用

購入型

販売を前提にした開発費の回収が可能

社会活動の支援

寄附型

営利目的でない活動への共感を得やすい

ベンチャー拡大

株式型

大型調達が可能で投資家との関係性も築ける


まとめ


クラウドファンディングは、単なる資金調達にとどまらず、マーケティングやファンづくり、社会的意義の共有といった多面的な価値を提供してくれる強力な手段です。


一方で、準備やリスクの面でも注意が必要なため、プロジェクトの性質や目的に合った形式を選ぶことが成功への第一歩となります。



試してみよう


  • 自社のサービスや商品がどの型に向いているかを検討してみましょう

  • 競合他社のクラウドファンディング事例をリサーチしてみましょう

  • 支援者視点で応援したくなるプロジェクトを企画してみましょう



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