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社長がやるべき営業活動とは何か?

  • 執筆者の写真: 智史 長谷川
    智史 長谷川
  • 5月31日
  • 読了時間: 4分

「営業は社員に任せて、社長は経営に専念するべきでは?」


そんな考え方が一般的かもしれませんが、中小企業や創業間もない企業においては、社長こそが最強の営業マンです。


本記事では、「なぜ社長が営業すべきなのか」「どのように営業活動を行えばよいか」「それによってどんな成果が出るのか」を具体的に解説します。



要約


  • なぜ:信頼構築と経営者間の課題共有が社長営業の強み


  • どうやって:顧客との関係構築を軸に、段階的に社員と分業


  • 効果:契約率・単価・紹介数の向上など数値で成果が見える



なぜ社長が営業をするべきなのか?


社長が出ることで「信用のスピード」が加速する


理由: 顧客(特に経営者同士)は、「この人と仕事ができるか」を重視します。社長が出向くことで、「本気度」「信頼性」が一気に伝わります。


実例:

創業3年目のコンサル会社では、代表が自ら初回面談に出ることで、成約率が4割から7割に大幅アップ。社長が来ることで、「重要顧客として扱われている」と感じたことが理由とのアンケート結果。



どうやって営業すればいいか?


営業の目的に応じて「社長が出る場面」を明確化する

営業場面

社長が出るべきか

理由と効果

初回面談

第一印象で信頼を獲得できる。受注確度が高まる。

高額提案・交渉

権限ある判断者同士での会話ができ、意思決定が早い。

顧客フォロー・関係強化

「あの時の社長だ」と記憶に残り、リピートや紹介に結びつく。

定型業務・定期訪問

社員に任せつつ、時折同行して現場感をつかむのが理想。


具体的な社長営業の流れ


ステップ1:戦略的に「出るべき営業」を選定する


「すべての営業に同行する」のではなく、「初回」「大口」「紹介者」など、効果が出やすい場面に絞る。


ステップ2:ヒアリング力と経営視点での提案を磨く


相手も経営者である場合、単なる商品説明では響きません。

「●●業界では、今こんな人手不足の課題が多くて、当社ではこういう解決をしてきました」など、相手の立場を見据えた提案が信頼につながります。


ステップ3:社員との連携体制を整える


「社長が来たから情報が共有されてない」とならないよう、顧客管理システムやチャットツールで営業情報を全社共有し、社長の介入をスムーズに。



どんな効果があるか?


効果1:成約率・単価が上がる


  • 社長が出ることで「安心感」が増し、価格への納得度が高まる。


  • ある製造業では社長営業を導入後、平均単価が1割上昇。


効果2:紹介が増える


  • 「社長が親身だった」「トップと直接話せる」という顧客体験が好感度に直結。


  • サービス業の例では、社長が年2回お礼訪問を始めたところ、紹介件数が前年比180%になった。


効果3:顧客のニーズを社長自身が掴める


  • 現場からのフィードバックだけでなく、社長自身が肌で顧客ニーズや市場変化を感じ取れる。


  • 商品改良・新規事業開発のヒントが得られるという副次的効果も。



よくある質問(Q&A)


Q1. 社長が営業に出すぎると現場の統制が弱くなりませんか?


A. その通りです。だからこそ「戦略的なタイミング」で出ることが重要です。定期報告や顧客管理システムの活用でバランスを取ることができます。


Q2. 営業が苦手なのですが…


A. 完璧なトークは不要です。「社長自ら話してくれる」という姿勢が信頼に直結します。話す内容よりも「聞く姿勢」と「真摯さ」が鍵です。


Q3. どこまで営業活動を続けるべきですか?


A. 会社のフェーズによって変わります。初期は社長営業が中心、組織が整えば「要所のみ」へと移行し、社員に任せていくのが理想です。



まとめ


社長営業は、会社の信頼構築と売上向上に直結する戦略的活動です


特に中小企業においては、顧客に「顔が見える経営」を届けることが競合との差別化になります。

社員に任せる部分と、自ら動く部分を明確

にし、最も効果の出る営業活動に社長の時間と熱意を注ぎましょう。



試してみよう


  • 月に1度、大口顧客・有望見込み先に「社長営業リスト」を作成して訪問してみよう


  • 過去の紹介案件にお礼の手紙や訪問を行い、再紹介の機会を生み出そう


  • 社員との営業同行を月1回実施し、「現場の声」「顧客の声」を共有する場を作ろう

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